2016年02月22日

子宮体癌にリンパ節郭清が有用かどうかは結論が出ない

子宮体癌に対し、リンパ節郭清をおこなうべきかどうかは長らく議論になっている。最近の Obstetrics and Gynecology に掲載された論文は、retrospective study ではあるが、15万例以上の子宮体癌I-II 期を対象にした大規模なものだ。その結果、重回帰分析および propensity score では、リンパ節郭清群では非郭清群よりもほんのわずかながら年生存率がよかった。しかし、操作変数法では有意差は認めなかった。つまり、未知の交絡因子が存在する、ということだ。

この結果の解釈は人それぞれである。私なりに解釈すると、リンパ節郭清と年生存率は相関するが、未知の交絡因子が影響するため、因果関係までは今のところ言えないということだろうと思う。つまり、リンパ節郭清群の年生存率が非郭清群よりもごくわずかによいからと言って、リンパ節郭清を行えば年生存率が改善するかどうかは不明のままである。この論文の著者らの結論は「Lymphadenectomy is associated with a modest, if any, effect on survival for women with endometrial cancer」となっている。


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posted by Junji Mitsushita at 22:29| Comment(0) | 子宮体癌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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