2015年07月18日

卵巣癌治療における NAC と PDS を比較した CHORUS 試験

イギリスとニュージーランドで行われた CHORUS 試験の結果が発表された(参照)。これによれば、III期、IV期の卵巣癌治療において、NAC(Neoadjuvant chemotherapy)は PDS(Primary debulking surgery)よりも治療効果において非劣性で、深刻な有害事象は有意に少ない、とされた。しかしながら、この論文が掲載された Lancet の同じ号で、CHORUS 試験は結局のところ EORTC55971 試験に向けられた批判を解決できていない、と指摘されている(参照)。PDS 群は「low quality of surgical care」だと指摘されている。
ラベル:臨床試験
posted by Junji Mitsushita at 13:12| Comment(0) | 卵巣癌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月16日

子宮内膜間質肉腫の WHO 分類

子宮内膜間質肉腫(ESS)の、WHO 分類 2003 と 2014 では少し異なる。以下に比較した。

WHO 2003WHO 2014 
ESS, lowgradeLow-grade ESS
Undifferentiated endometrial sarcoma High-grade ESS
Undifferentiated uterine sarcoma

これを踏まえ、拙著『婦人科がんの化学療法』の「5. 子宮肉腫の化学療法」を一部書き換えた。つい最近、卵巣癌の臨床進行期を FIGO2014 に書き換え、Kindle 版を無料アップデートしたばかりだ。Amazon 側は「読書体験を損ねる」との理由で頻繁なアップデートをあまり快く思っていない。拙著はどちらかと言えば Reference book に近いため、むしろアップデートを頻繁に行う方が読者のためだと思うが、あまり Amazon とも議論したくないので、今回はアップデートは無料では行わないことにした。細かいアップデートが蓄積したら、なんらかの方法を検討したい。
ラベル:臨床進行期
posted by Junji Mitsushita at 19:53| Comment(0) | 子宮肉腫 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月14日

卵巣癌臨床進行期を FIGO2014 に修正

日本産科婦人科学会の卵巣癌臨床進行期が FIGO2014 に改定されるのにあわせ、拙著『婦人科がんの化学療法』も内容を改定しました。Kindle 版既購入者は、Amazon の「コンテンツと端末の管理」よりアップデート版をダウンロードできるはずです。
ラベル:臨床進行期
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2015年07月13日

AURELIA 試験と TRINOVA3 試験の比較

  AURELIATRINOVA3 
 対象
PFI < 12MPFI < 12M
 レジメン
 Bev + PTX, PLD, or TOP Trebananib + PTX
 標的経路 VEGF Angiopoietin
 PFS 中央値
(Control、Test)
 3.4、6.7 5.4、7.2
 プラセボコントロール No Yes
 クロスオーバー Yes No
 評価者 Investigators Central
 参考文献 J Clin Oncol. 2014 May 1;32(13):1302-8.

再発卵巣癌に対する同じ第3相臨床試験であるが、TRINOVA3 試験の方が、Placebo control を行っているなど、デザインはよいように思われる。しかし、どちらも治療効果にはあまり差がないように見える。しかし、それぞのの副作用はかなり違う。ポイントは、腸管穿孔のリスク(Bev の方が高い?)、浮腫(Trebananib の方が高い?)、腹水(Bev では改善し、Trebananib では増悪する?)のみっつをどう考えるか、であると思う。
ラベル:臨床試験
posted by Junji Mitsushita at 21:07| Comment(0) | 卵巣癌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする